映画がもっとわかる 映画批評! アバター


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タイタニックの監督ジェームズ・キャメロンの最新作、アバター!

映画アバターの画像で、ネイティリです。

バターの監督をしているジームズ・キャメロンは、タイタニックで世界興行収入の1位を獲得しました。今でもよく覚えていますが、タイタニックが日本で公開されたのが1997年の12月20日で、驚くほどの大ヒットで、3ヶ月以上も映画館でロングラン公開されました。それから現在の2010年になるまで、映画界における世界興行収入の1位はずっとタイタニックでした。

アバターは、そのジェームズ・キャメロン監督の最新作です。アバターが世界公開されてから、まだ1ヶ月弱ほどですが、すでにタイタニックが持っている世界興行収入の記録に迫りつつあります。2月中にも、アバターが新しい世界興行収入の記録を樹立するのは確実です。

ジェームズ・キャメロン監督は、まさに生ける伝説のような人で、監督した映画はすべてが大ヒットしています。デビュー作は、殺人魚フライングキラーというB級映画です。B級映画の帝王ロジャー・コーマンの下で働いていた時に監督した映画で、今では考えられないほどひどい内容の映画でした。次に監督したターミネーターが世界的にヒットして、世界に知られる監督になりました。

その後、エイリアン2、アビス、ターミネーター2、トゥルーライズ、タイタニックを監督して、ほとんどが世界的な大ヒットになりました。ジェームズ・キャメロンが監督する映画は、普通に映画を楽しむ人だけでなく、マニアックに映画に愛している人たちからも高く評価されています。
ェームズ・キャメロンが高く評価されている理由としては、1つは科学的なリアリティに対するこだわりがあります。タイタニックでは、豪華客船の外観だけでなく客室の内装についても徹底的にこだわり、眠りから覚めた瞬間に客室のドアの付け方が間違っていることに気づいて、すぐに直させました。

また、SFXについても先見性があり、例えば、映画で使用されている銃器や兵器などは、実際に海兵隊で使用されているものを登場させていたり、それを未来的にさらに改造してあったり、マニアックな人が喜ぶような工夫が随所にあります。他にも、登場するロボットやエイリアンなどのデザインや設定などにも先見性があり、ターミネーターでは不死身の人間型ロボットを登場させ、ターミネーター2では自由に形を変えられる液体金属型ロボットを登場させました。

ジェームズ・キャメロンは映画をつくるのに、自分で企画を出して、自分で脚本を書いて、自分で監督をしています。これは、作家的な映画をつくる人に多く見られる方法で、自分のイメージや考えを忠実に映画に反映できる反面、監督にかかる負担が大きくなるので、それだけ大きな才能が必要になります。

ジェームズ・キャメロンがこの作家的な方法で、世界的な大ヒット映画を次々と作りだしているのは、驚くべきことです。同じように作家的な方法で映画を大ヒットさせている監督と言えば、宮崎駿がそうかもしれません。宮崎駿も企画からストーリーから絵コンテまで、すべて1人で作っています。




アバターにおけるモーションキャプチャー技術?

バターでは、人間だけでなく、青色の皮膚の先住民族である多数のナヴィも登場します。ナヴィの姿形は、コンピューターグラフィックで作られているのですが、その動きはモーションキャプチャーという技術で、役者さんの動きをコンピューターグラフィックのナヴィの肉体に移植しています。

モーションキャプチャーの技術を、簡単に説明したいと思います。まず、役者さんの手足などの複数のポイントに、位置情報をつかむための目印を貼り付けます。専用のスタジオには、目印の位置を計測する装置があり、目印の三次元的な位置をつかむことができます。専用のスタジオで役者さんが演技をすると、複数の目印が動いて、役者さんの動きをコンピューターに取り込むことができます。

モーションキャプチャーでは、三次元空間に作られたコンピューターグラフィック(CG)の肉体にも役者さんの体と同じ位置に目印みたいなものがあり、役者さんの目印の動きを、CGの肉体の目印の動きにコピーすれば、完成です。役者さんの人間らしい動きを、CGの肉体に移植することができます。

モーションキャプチャーの技術は、日本のゲーム開発でも一般的に使われている技術です。アバターでは、役者さんの手足だけでなく、顔にも目印をつけて、表情や目の動きまでもCGの肉体に移植しています。ハリウッドの高度なCGと、ジェームズ・キャメロンの志の高さのおかげで、アバターに登場する先住民族のナヴィは、CGであるにもかかわらず、なんの違和感もなく感情移入できる人間性を獲得しています。
ェームズ・キャメロンは、アバターの制作にあたって、役者さんの演技をリアルタイムでコンピューターグラフィックの画像として確認できるようにするのに、強くこだわったようです。モーションキャプチャーでは、役者さんたちは、殺風景な専用のスタジオで演技をしなければなりません。ですので、自分がどんな場面でどんな状況にいるのか、つかみづらいデメリットがあります。

モーションキャプチャーでは、監督においても同様のことが言えます。通常、コンピューターグラフィックというのは制作段階の最後のほうになって、ようやく完成画像ができてくるので、監督といえどもモーションキャプチャーの段階で完成の映像をイメージするのは難しいことです。

ジェームズ・キャメロンは演出をする時に、役者さんの演技を1つの結論へ導くように求めるのではなく、役者さんにさまざまなニュアンスの演技をさせて、その中から良いものを探っていくようにします。ですので、通常のモーションキャプチャーの撮影方法では、ジェームズ・キャメロンは役者さんを演出するのに困ったはずです。

アバターを制作するのに、ジェームズ・キャメロンのチームは、役者さんたちの演技を、その場でナヴィのCGに変換できるようなシステムを完成させました。このシステムのおかげで、ジェームズ・キャメロンは最終的なイメージをつかみながら撮影することが可能になりましたし、役者さんたちも自分がどのような映像のために演技をしているのか、イメージをつかみやすかったようです。

アバターの画像で、ヘリコプターが飛んでいます。




アバターで感じる、人間と自然の違和感?

アバターの画像で、ジェイクです。

バターの内容を簡単に説明すると、鉱物資源を求めてパンドラの開発にやってきた人類が、自然と調和しながら暮らしている先住民族のナヴィと対立して、戦争になってしまうというものです。アバターでは、さまざまな要素が対立していて、主人公を悩ませたり、観客を考えさせたりします。

お金のために開発をとにかく優先させる人類と、自然との調和をなにより大切にする先住民族のナヴィ。思いどおりに動かせない人間の体と、自由に動き回ることができるナヴィの体。開発のためにナヴィたちを説得したい気持ちと、ナヴィたちの生活や文化を守りたいと気持ち。圧倒的な破壊力がある人間の兵器と、あまりに原始的で貧弱なナヴィの武器。信頼と、裏切りなどなど...

naotomoがアバターを見て、最初に思ったのが、これはハリウッド版のもののけ姫だなって感覚です。内容やストーリーが似ているのはもちろんのこと、対立している要素についても、重なっているところがたくさんあります。で、アバターを見てnaotomoが感じたのは、違和感でした。

人間と自然の対立とか、開発優先の人たちと自然との調和を大切にする人たちとの対立とか、なにか違和感を感じてしまいます。自然って、そんなに大切にしないといけないものでしょうか? アバターや、もののけ姫で描かれる自然は、圧倒的に美しく描かれていますが、まずそこに疑問を感じます。
えば、ゴキブリとか、ムカデとか、蚊とか、スギ花粉とか、すべて自然の産物ですが、人間はそれらを忌み嫌っています。ゴキブリやムカデは、見ているだけで気持ち悪いですし、蚊やスギ花粉は、人間にわずらわしい症状を起こさせます。しかし、これらは立派な自然であり、アバターやもののけ姫では絶対に描かれない自然でもあります。

自然は大切とか、自然が美しいとか、そういうのって全部が、人間にとって都合の良い自然でしかありません。自然が大切とか美しいとかいう気持ちが、個人の中にあるぶんには構いません。ですが、それがアートとか、エンターテイメントとか、思想とかになると、どうしても違和感を感じてしまいます。

アバターで描かれている自然は、圧倒的に美しくて、先住民族のナヴィの生活とみごとに調和しています。もちろん、ナヴィにとって脅威となる猛獣なども登場するのですが、それらも映画の終盤になると、主人公やナヴィにとって都合の良い自然になってしまいます。

自然は人間にとって必要なものですが、だからといって、自然の良いところばかりを強調して描かれると、どうしても違和感を感じてしまいます。アバターにおいても、自然の良いところだけでなく、自然のわずらわしいところや、自然による人間への害などもちゃんと描いてくれると、もう少し人間と自然との対立にも、リアリティや説得力があると思うのですが、どうでしょう?




それでも、アバターは素晴らしい映画!

れでも、アバターはぜひとも劇場で見てほしい、素晴らしい映画です。ストーリーや内容については、特に新しいものではありませんでしたが、惑星パンドラの独特のジャングルや、動植物など、見ているだけで美しくて素晴らしいです。他にも、人類が使用する兵器や銃器なども、未来の設定にも関わらず、実際にありそうな実戦的なデザインになっていて、リアリティがあります。また、人間が乗って動かすロボット兵器も登場するのですが、そのデザインや動きなども、とっても素晴らしいです。

アバターの素晴らしさは映像だけでなく、演出にも行き届いています。ジェームズ・キャメロンは、タイタニックの監督をしている最中に、過密なスケジュールで、なにが良くて悪いのか判断が難しくなった時、1人の観客として劇場で映画を見ている気持ちで、良し悪しを判断するように心がけたそうです。日本の製造業やサービス業などでも、お客様は神様とか、お客様に売っているのは製品ではなく感動であるとか、お客を第一に考えることが重要だと言われていますが、ジェームズ・キャメロンはまさに観客のことを第一に考えている監督です。

最近では、VFXやアクションなどで観客を楽しませようとする映画で、観客にスピード感を感じさせるために、1つの映像カットを短くして、それを無数につないで場面を構成する傾向にあります。この方法は、確かにスピード感のあるSF場面やアクション場面を見せることができるのですが、映像のスピードが早すぎて、観客がその場面でなにが起こっているのかがよくわからないという事態が起こりつつあります。ところが、多くのクリエイターや監督は、自分たちの優れた技術や才能に見せることに夢中になってしまって、観客がそれをどう見ているのか忘れてしまっています。
のもっともひどい例が、トランスフォーマーです。確かに、スゴい技術や映像がたっぷりの映画なのですが、演出のポイントがはっきりとしていない映像がスピーディーに無数に連続しているので、スピード感よりも退屈さのほうが勝って、急速に眠たくなってしまう映画になってしまっていました。

映画では、観客にスピード感を感じさせるもう1つの方法があります。それは、超スローモーションの映像をうまく使う方法です。この方法で大成功したのが、マトリックスです。マトリックスでは、アクション場面の重要なカットで、超スローモーションの映像が多用されていて、観客に新鮮な驚きを与えるとともに、スピード感を感じさせることに成功しました。

ジェームズ・キャメロンは、短い映像を連続させるのと超スローモーションでは、どちらが観客にとって見やすくて、よりスピード感を感じさせることができるのか、ちゃんと理解しているようです。アバターでは、アクション場面の重要なカットで超スローモーションが使われていて、観客がちゃんと場面を理解しながら、スピード感を感じられるようにしています。

おまけに、ジェームズ・キャメロンは演出の意図がちゃんと観客に伝わるように映像を構成しているので、アバターにおいても、すべての映像やカットに監督のプランや狙いが反映されています。まさに演出の教科書のような場面の連続でして、単純に映画を楽しむだけでなく、知識さえあれば多くのことを学ぶことができる映画にもなっています。とにもかくにも、アバターをぜひとも劇場で見てください。naotomo、時間に余裕ができたら、もう一度アバターを劇場で見るつもりです。

アバターの画像で、マイルズです。



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